フェーンの意味 登山用語

フェーン

フェーン(ドイツ語:Fohn)とは、水蒸気を含む空気が山にぶつかり、山を超えた後、乾燥した温かい空気が風下側にもたらされ、風下側の気温が上昇する現象をいう。もともとはドイツでアルプスに吹く局地風が、アルプスを越えると乾燥した温かい風をもたらすことからきている。

なお、フェーンは乾燥した温かい空気をもたらすだけではなく、強風を伴うことが多い。日本で発生する季節は春〜夏に多く、気温が以上に上昇するなどの現象が見られる。また異常乾燥すると枝木などがこすれあうだけでも自然発火することがあり、火事が発生するばかりか、強風によって火の勢いが増し、山火事や住宅火災などをもたらす。

また、フェーン現象は気圧の変化をもたらすので、心臓病・循環器系の持病を持つ人は症状が悪化することもあり、頭痛を引き起こしたり、イライラするなど、心身に変調をもたらすものであり、ドイツではフェーン現象が発生する時は気象警報を発令している。