複式火山の意味 登山用語

複式火山(ふくしきかざん)

複式火山とは、複数の火山帯が火口を中心とした付近に形成され、重なって生じた火山帯をいう。通常はカルデラを持つ火山帯と中央火口丘の総称である。

カルデラが一つの場合は二重式火山、カルデラが二つの場合は三重式火山ともいう。富士山のように、カルデラがなくても新旧の成層火山や側火山が重なっているものもあれば、イタリアのヴェスビオ火山のように、外輪山に囲まれた中央山頂の窪みの中に新しい火山帯が形成された構造を持つ山もある。活火山として有名な浅間山も周囲に外輪山をもつ複式火山である。

一方、複式火山に対して、重なりあっておらず成層火山などの単純な火山帯を単式火山という。火山帯は形成過程により種類分けされており、「成層火山」「「盾状火山」「カルデラ」「溶岩ドーム」「卓上火山」などといったものがある。

なお、日本のほとんどの火山は成層火山であり、主に同一の火口から繰り返し噴火して山体が形成されている。円錐型の山容が特徴的である。