二つ玉低気圧の意味 登山用語

二つ玉低気圧(ふたつだまていきあつ)

二つ玉低気圧とは、気象庁によると、二つ玉低気圧とは、日本列島を南北に挟んで通過する2個の低気圧、と定義されている。

低気圧が日本海側と太平洋側で発達し、この2つの低気圧が日本列島を挟むようにして北上してくると、本州付近で上昇気流を引き起こして雨雲が発生する上昇気流が強いほど雨雲が発達し、大雨・大雪・強風などの大荒れの天気をもたらす。この2つの低気圧がつながる「閉塞型」になると台風と同じようなものに変化する。

また低気圧がつながっている場合、あるいは、低気圧がつながらず平行して通過する場合、「疑似晴天」といい、30分ほどのつかの間の晴天の後、暴風雨・吹雪などがやってくる。過去にはこの二つ玉低気圧による遭難事故が陸上や海上で度々起こっており、また、登山の場合は気象判断が甘く、疑似晴天が表われた時に行動再開して、遭難する山岳事故も発生している。事前の気象情報で低気圧が2つあることを把握している場合、登山は中止することである。