船窪の意味 登山用語

船窪(ふなくぼ)

船窪とは、2つの稜線が並んで走っているような場所、稜線上で長く窪んでいる部分にみられる地形のことで、稜線上の一部が何らかの影響で陥没して形成される。

船窪と呼ぶのは、船の底の形に似ていることからきている。船窪の名前がついている山や山小屋がある。船窪岳(標高2459m)は北アルプスに連なる山で、長野県と富山県の県境にあり後立山方面から裏銀座縦走コースへ縦走する時に通る山である。

たとえば、扇沢から入山し、大沢小屋〜針ノ木小屋〜針ノ木雪渓〜蓮華岳〜北葛岳〜七倉岳を通過し、船窪小屋に宿泊して、船窪岳〜不動岳〜南沢岳〜烏帽子岳へ行くと、裏銀座縦走コースへ合流する。扇沢〜七倉岳〜船窪小屋のルートはど根性コースとも呼ばれ、アップダウンが激しい難路でもあると言われる。

なお船窪小屋は電気や水道は開通しておらず、明りはランプ、暖房は囲炉裏、水は水場からくみ上げてきていることで、アルプスの他の山小屋とは異なるが、その雰囲気や食事がおいしいことでリピーターが多いとして知られている。トイレはバイオトイレが設備されており、小屋の側にテント場がある。