北壁の意味 登山用語

北壁

北壁とは、山の北側にある岩壁を北壁という。北壁というと「三大北壁」とよばれる、アイガー、マッターホルン、グランド・ジョラスの北壁が、まず挙げられる。

「アイガー(Eiger)」はスイスのベルニーズアルプスの最高峰であり、標高3970mである。このアイガーの北壁は高さ1800mの岩壁である。マッターホルン(ドイツ語Matterhorn)はスイス・イタリア国境にあり、アルプス山脈の一部で、標高4478mである。マッターホルンの山体はピラミッド型をしており、四方の斜面が岩壁である。東壁は高さ1000m、北壁は高さ1200m・南壁は高さ1350m・西壁は高さ1400mほどである。北壁を除くすべての壁は熟練登山家やプロ登山家にとっては技術的に難しいルートではない。北壁は登攀が困難なルートである。

グランド・ジョラス(Grandes jorasses)は、フランス・イタリアの国境にあり、アルプス山脈の一部で、標高4,208mである。北壁はウォーカー側稜またはウォーカーバットレスとも呼ばれ、他の二つの北壁に比べるとやや地味だが、最も困難である。日本人の女性登山家、今井道子が1971年に女性で世界初で三大北壁の登頂を果たしている。