ホワイトアウトの意味 登山用語

ホワイトアウト

ホワイトアウトとは、夏山なら濃霧(山用語ではガスという)、冬山なら吹雪によって、一面が白色になって視界が遮られてしまいひどい時は自分の足元が見えないくらいになる場合もある。

景色が見えないため周囲の状況の判断が難しくなるばかりでなく、気がつかないうちにルートを外れてしまったり、稜線上であれば雪庇を踏み外して転落する可能性や強風によって体が煽られて転落する可能性もある。

また、ホワイトアウト時は辺り一面が白くなるので、地面と空間の境目が分からなくなる感覚に陥りやすいとされる。事前に天気が荒れると分かっていれば登山は中止するのはもちろんのこと、山の天気は変わりやすいので、晴天だったにも関わらず突然雲が出てきて吹雪きだした、ということも少なくはない。

緊急時に備えて地図とコンパスを必携し、怪しいと思った時にはすぐに道を確認する。そして、道の正誤に関わらず、むやみに動き回らず、その場でツェルト(簡易テント)等を設営して天気が回復するのを待つ。ホワイトアウトによる遭難は、道を間違えたことに気付かず、この道で大丈夫という思いこみによるものが多い。