石室の意味 登山用語

石室(いしむろ)

石室とは、日本の登山黎明期の山小屋は、石を積み上げて屋根を杉皮で覆ったものだった。現在はどの山小屋(山荘)はすべて木造作りに建て替えられており、石室は緊急避難場所として使われている。

信仰登山が盛んになった時代に、登山者のために石室が作られるようになったいわれているが、その他に猟師が使っていた小屋もあったという。1906年に日本初の営業山小屋として白馬山荘が開設されている。白馬山荘はもともと、軍の測量地点であった白馬岳頂上直下の岩室の使用権を入手して、改造したのが始まりといわれている。白馬山荘は現在でも日本一の収容数を誇る山小屋である。

また、北アルプスの御嶽山には石室山荘という山小屋があり、もともと石室であったのが、改造されて木造の山小屋になったものである。北海道の黒岳には黒岳石室という山小屋があり、石室をそのまま有人小屋として使用している。他の山小屋のようにサービスはなく、登山者自身がテント泊と同じように準備しなくてはならない。