巻くの意味 登山用語

巻く

巻くとは、滝、岩場、ガレ場などの険しい場所を避け、ピークを通らずに山腹を通ることを言う。急峻な岩場などで通過が難しい場合に迂回する場合や、尾根上の小さなピークに対して、ピークにはあえて登らず、斜面を横切ることで通過する場合を、「岩場を巻く」「小ピークを巻く」といった使われ方をする。

敢えて難所を通過して次へ向かう場合もあるが、安全を選ぶ場合は巻き道を選択するほうが良い場合もある。たとえば西穂高岳〜奥穂高岳の縦走路上にあるジャンダルムは、急峻な切り立った岩場で日本一の難所とされている。ジャンダルムはルートによって難易度が異なり、飛騨側(岐阜県側、南西方向)から回り込むコースを取る登山者が多い。信州側(長野県側)の巻き道でこの場所を通過することで、頂上を通過しないで迂回することができる。北側から稜線を直登するコースはザイルが必要な絶壁の岩壁である。

なお、ジャンダルムをはじめとする登山者に人気がある山では岩場の道も整備され、岩場に印が付いているので、そこを目印に進むことができる。