マナスルの意味 登山用語

マナスル

マナスル(Manaslu)とは、ヒマラヤ山脈の一つで、ネパールに位置する。標高8,163mでヒマラヤ14座峰の中で8番目の標高である。マナスルという山名は、サンスクリット語で「精霊の山」を意味するManasaからきている。

マナスルは毎年のように遭難者を出すことで、地元の人々からはキラーマウンテンとも呼ばれている。1956年、槇有恒をリーダーとする日本山岳会の登山隊が世界初のマナスル登頂を果たしている。1974年には中世古直子らの女性隊が、世界初の8000m峰の登頂に成功するが、1人遭難している。

雪崩が頻発する山としてプロ登山家には恐れられており、2012年には7400m付近にある巨大なセラック(氷塔)が崩壊し大規模雪崩が発生し、6800mのキャンプ3でテント25張、6360mのキャンプ2でテント12張を直撃し、欧米人登山家のうち、9人が死亡、4人が行方不明、5人救助されている。2008年までの統計では、マナスルへの挑戦者は297人で、うち遭難者が53人、遭難率が17.85%という結果が出ている。ヒマラヤ14座の中でも難しい山である。