マルチピッチの意味 登山用語

マルチピッチ

マルチピッチ(英語:multi-pitch)とは、ロープ1本の長さで登りきれない高い壁(長い壁)を複数に区切って登ることをいう。(ロープ1本で登りきることをシングルピッチという。)ロープの長さを50〜60cmとして、何十メートルもの岩壁を、複数のピッチに分けて、2人1組でリードとフォローを繰り返しながら登っていくシステムである。

マルチクライミングには、上にロープを伸ばしていくロープワークや、2番手の人のビレイ、ビレイポイントのセット、懸垂下降技術など、総合的な技術と知識が必要になる。マルチピッチは安全確保のためロープを使うが、ロープに頼って登るのではなく、自分の手足で登る技術である。フリークライミングのマルチピッチもある。

アルパインクライミングはマルチピッチと似て非なるもので、マルチピッチは岩壁を登りきることを目的としているのに対し、アルパインクライミングは山頂に到達することを目的とするので、マルチピッチの要素を基本とし、道具やロープを使ったりして、登山の要素も入ってくる。