未踏峰の意味 登山用語

未踏峰(みとうほう)

未踏峰とは、まだ誰も頂上まで登っていない山のことをいう。地球上には僻地など、標高に関わらず人類が到達していない山もある。

人里近くで、存在を知られていながら登られていない有名な山をいくつか上げていくと、「梅里雪山(6,740m)」「カイラス山(6,656m)」などがある。「梅里雪山(6,740m)」は雲南省デチェン蔵族自治州に位置する連山の総称である。

1902年から、アメリカ・イギリス・日本・中国がそれぞれ登山隊を派遣しているが、三江併流の険しい地形やモンスーン地帯特有の厳しい気候の為に登頂は全て失敗に終わっている。この辺りは世界遺産にも登録されておりチベット仏教徒にとっても聖なる山であるが、登山禁止にはなっていない。

「カイラス山(6,656m)」は中国、チベット高原西部に位置する独立峰であり、チベット仏教徒の聖なる山であり、登山許可が下りていないため未踏峰である。チベット仏教は山体を聖なる山と見なす傾向があるので、登山自体を禁止していない山でも、登山隊は聖なる山を汚す存在として歓迎されていない。