無酸素性作業閾値の意味 登山用語

無酸素性作業閾値(むさんそせいさぎょうしきいち)

無酸素性作業閾値とは、最初は軽い運動だったものが、徐々に負荷を強くしていくと、それまで有酸素運動だったものは、無酸素運動に切り替わるゾーンのことをいう。英語ではAnaerobics Thresholdといい、ATと略称で言われることが多い。ランニングの例を挙げると、最初はゆっくりと走り始め、次第にスピードを挙げていく場合、はじめのうちはまだ体が楽と感じる有酸素運動であったのが、あるスピードから苦しさを増していくようになる。これが無酸素運動である。この変換点を無酸素性作業閾値と呼ぶ。有酸素運動時には乳酸が蓄積しないが、無酸素運動になると乳酸が蓄積され、走り続けることができなくなるのである。最近ではより具体性を表わすために、乳酸性作業閾値(Lactate Threshold:LT)、換気性作業閾値(Ventilation Threshold:VT)、血中乳酸蓄積開始点(Onset of Blood Lactate Accumulation:OBLA )などとより細分化されており、これらの総称を無酸素性作業閾値(またはAT)と呼んでいる。