無酸素登山の意味 登山用語

無酸素登山

無酸素登山とは、酸素ボンベを一切使わない登山形式。8000m以上の標高をもつ高峰では酸素ボンベを麓から運んで来て、アドバンスキャンプ地に用意しておいて頂上を目指すスタイルが一般的であるが、高峰に挑戦することは体力と気力の限界に挑むことでもあることから、無酸素登山で肉体の限界に挑む登山家が出てきている。

ラインホルト・メスナー(イタリア)が1986年に、エアハルト・ロレタン(スイス)が1995年に、ヒマラヤジャイアンツ14座すべての無酸素登山による登頂を達成している。日本人初で14座すべての登頂を果たした竹内洋岳氏は3峰を除いてあとの山は無酸素登山での登頂に成功している。無酸素登山の場合、高度順化を他の山で行い、体を慣らしてから8000m級の高峰に臨むことが多く、酸素ボンベも必要としないので、大量の物資を運ぶことも無く、行程も短縮できる。

酸素ボンベの重さは3.5kgと重量があり、酸素ボンベを必要とする登山の場合、酸素ボンベを背負って登山せねばならず、余分に体力を消耗すると言われる。