痩せ尾根の意味 登山用語

痩せ尾根(やせおね)

痩せ尾根とは、両側が急な斜面になっている尾根。鎌尾根、馬の背ともいう。場所によっては剱の刃渡りなどと呼ばれている。

戸隠山には剱の刃渡り(つるぎのはわたり)・蟻の塔渡り(ありのとわたり)という急峻な痩せ尾根がある。鎌尾根は山側の両側の斜面が鎌の刃のように切り立っている様子からきており、痩せ尾根と同じ意味である。鎌尾根と呼ばれる登山道はいくつもあるが、アルプスの縦走コースにある鎌尾根が有名だろう。槍ヶ岳を目指す縦走コースは数本あり、すべてのコースには「東鎌尾根」「西鎌尾根」「北鎌尾根」を通って槍ヶ岳へ登頂するが、東鎌尾根・西鎌尾根は一般登山道として利用されているが、北鎌尾根は一般登道はなく、いわゆるバリエーションルートで登山道も整備されていないので、登山者自身でルートを考えなければならないので、実力が伴わない登山者は立ち入らない。

痩せ尾根の中で特に急になっているものはナイフエッジという。氷河の浸食作用により山肌が沈下あるいは削られてできた尾根はアレートとも言われる。