ウィンドクラストの意味 登山用語

ウィンドクラスト

ウィンドクラスト(wind crust)とは、積雪面が強風にさらされると雪は全部吹き飛ばされて、すでに積雪している雪面が雪同士が結合して固くなる自然現象である。積雪表面は凍っても内側は柔らかい雪のままである。強風が数日間続いたあとに、ウィンドクラストが出来ることが多い。

ウィンドクラストの表面はザラザラしていてかなり固くなっており、風の吹き出していた状況によってはウィンドクラストが一面に広がっていることもあり、こういった場所は表面がツルツルしていて滑りやすくなっている。こういう場所ではアイゼンを装着しても、アイゼンの爪がウィンドクラストにかろうじてひっかかるか、全く歯が立たないこともある。

アイゼンとピッケルを使って何とか登ることができても、下りがさらに困難になることは予測がつく。ウィンドクラストに出くわした時は、登山を諦めて下山することも大事である。無理しても遭難するだけである。なお、ウィンドクラストはスキー用語ではアイスバーンと言われている。