生理により仕事が著しく困難なときは生理休暇が取れる

生理により仕事が著しく困難なときは生理休暇が取れる

女性にとって、毎月のお客様、生理の時期はとても憂鬱なものですね。成人女性ならば誰でも、毎月のように苦労させられる生理ですが、その期間中の症状にはかなりの個人差があることでも知られています。ほとんど辛い症状もなく、日常生活に全く支障がない人がいるかと思えば、始まる数日前から、前兆のような症状に苦しまされて、イザ、開始!となると、寝込まずにはいられないほどひどい痛みや胃腸症状などに悶絶する人もいます。周囲からはなかなか理解されないことから、精神的にも辛い思いをされる方も非常に多いといわれています。

そんな生理中の症状が重い女性への配慮として、国は法律で「休暇を与えなさい」と定めています。しばしば誤解される方がいらっしゃるのですが、「生理だから休んで良い」という法律はありません。「生理が仕事に差し支えるほど重い場合は休んで良い」と決められています。ですから、生理中の症状がさほどでもなく、仕事ができるのであれば休みを取る必要も、与える義務も生じません。

とはいえ、生理痛がどの程度なら仕事に差し支えるのか?何日間くらい重い症状が続くのか?何日周期で生理がくるのか?は、個々の女性によって違います。生理休暇付与の条件や、休んで良い日数などは、雇主(会社)によって自由に決められているので、実際の運用実態は、かなりのばらつきがあることが知られています。

生理不順であっても、ある程度の幅に収まっているはず、という目算から、厳密に生理休暇の取得状況を労務管理して、本当に休養しているかを電話確認する会社まであると思えば、利用する女性労働者の方も、仕事ができないほど症状が重いわけでないのに生理休暇を取得したり、生理期間でないときに生理休暇を不正に申請するという例も少なからずあることが分かっています。

「制度があることは知っているけれど、利用しづらい雰囲気だから使ったことがない。」というところもあれば、「積極的に利用するように言われて、毎月取っている。」という人もいて、一律ではありません。