求人票記載の賃金や勤務時間が実際は違ってたらどうすればいい?

求人票記載の賃金や勤務時間が実際は違ってたらどうすればいい?

「ハローワークでの求人票で企業に応募、入社1か月後渡された給料明細を見てみたら、時給が少ない!!」

「入社した途端に、『今月から入ったばかりだから、求人票より少なく時給は〇百円、求人票には書いてなかったけど仕事に慣れるために毎日1時間残業してもらうから。』と社長から突然言い渡された!」

最近こんな事例が続発しているんだとか。平成不況の中、就職難の状況であることは確か。仕事先を見つけられただけでもラッキーなんだから、黙って泣き寝入りするしかないのかな?と、渋々、我慢してしまうことも多いようです。

しかし!上記のような例は「労働条件の一方的な不利益変更」といって、絶対行ってはいけない、と禁止されている事項に該当する、違法行為。放置していれば、働いている人自身が一番大きな被害をこうむることになります。更に、こうした行為に及ぶ雇主は、得てしてこれが「違法」という認識を持っていないことも多いのが実情のようです。

求人票や求人広告と、実際の賃金、勤務条件が違っていたらまずは、ハローワークの職業相談に相談してみましょう。

ハローワーク(公共職業安定所)には、こうした「労働に関わる相談」を専門に受け付けている窓口があります。職安を通して就職した場合でなくても相談には応じてもらえます。電話での受け付けもしているので、職場を管轄している職業安定所に電話相談をしてみるのも良い方法です。

面談での相談が可能な場合は、出来るだけ資料になるものを持参して出向くのがベストです。求人票や求人広告、雇用契約書(ない場合は、「作ってない」と伝えましょう)給料明細、できたら、タイムカードのコピーか文字の読めるサイズの画像など、勤務時間が分かるものがあると、なお、良いでしょう。タイムカードが無い場合は、勤務時間をメモした一覧表のようなものでも構いません。相談の後、多くの場合「一度、直接会社側に違法性の指摘と改善の要求をするように」と勧められます。

それでも、なお改善されることがなく、聞き取り調査の結果、違法性が疑われる場合、労働基準監督署を経由して、雇主に連絡が入ることになります。

こういうことを行う事業所は、正直いって「黒に近い灰色」な経営を行っている可能性も無きにしも非ずです。「せっかく見つけた就職口」で我慢を重ねていると、働いているあなた自身が一番迷惑をこうむることになります。おかしい!と思ったら、公的な相談窓口へ助けを求めましょう。ハローワーク以外にも法テラスや無料弁護士相談などを利用するのも良い方法です。