年次有給休暇の略は「有給」「有休」どちらが正しい?

年次有給休暇の略は「有給」「有休」どちらが正しい?

仕事をする日に、給料を受け取りながら休暇を貰える制度が、年次有給休暇です。これは、ある意味労働者の特権ともいえる制度で、最近はやりの個人事業主には、貰いたくても貰えないものです。日本の労働者は有給消化の率が低く、使い残しが問題視されているという事情もあります。労働者の正当な権利として、上手に利用したいものですね。

ところで、この年次有給休暇のことを略称で「ユウキュウ」と呼びますね。この、「ユウキュウ」は、漢字では「有給」と「有休」のどちらが正しいのでしょうか?

「給料もらえるんだから「有給」でしょう。」という意見や「どちらでも正しいです、あまり気にしなくてもいいんじゃないですか?」という意見もあったりするようです。

これは、「有休」の方が、正解です。
なぜなら、「有給」は「無給」に対する対義語で、文字の示す通り、「給料がある(支払われる)」という意味になります。休みを表す意味が入っていません。

対する「有休」の場合、「有給+休暇」の文字を一つづつ取り出してくっつけたものなので、給料が支払われるという意味と、休暇であるという意味の両方が示されるということになります。

漢字変換の辞書などで確認してみても、このような解説になっているところが多いです。

もっとも、あくまでも略称なので、正しい名称である「年次有給休暇」のほうを正確に理解しているのであれば、社内の内規(会社の中だけで活用されているルール)で「年次有給休暇を「有給」と表記する」と決めている場合は、その会社に限っては「正しい」ということになるかもしれませんね。

事務処理の現場では、他の、公休、代休、休業などと区別する目的で、「有給」という表示をする場合も実際にあるようです。社内の回覧文書などで、使う限りにおいては、これでも大きな問題はありません。一般的には「有休」の方を用いている会社の方が多いようです。